令和6年度 京都きづ川病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 37 35 33 36 75 195 339 893 1198 422
年齢別では、,80歳代の患者さんが最も多く全体の約32%、70歳代も32%を占めています。70歳以上の患者さんの割合は全体の約76%となります。地域の高齢化を反映しています。一方、小児科の入院は少ないながら食物アレルギーの患児中心に受け入れています。当院には、急性期病棟と地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟、障害者病棟があります。急性期から切れ目の無い治療を行い、自宅、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム等への退院を目指しています。(令和3年9月より令和5年10月まで地域包括ケア病棟を一時的に新型コロナ病棟に変更し新興感染症対策に協力させていただきましたが、現在は地域包括ケア病棟に戻しています。)
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 80 2.04 2.57 0.00 71.24  
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 77 5.12 7.45 0.00 75.65  
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 75 43.63 20.78 2.67 86.67  
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 56 9.95 8.88 1.79 76.61  
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 42 24.52 16.40 9.52 84.14  
大腸ポリープに対しては、積極的に内視鏡的切除術を行っておりますが、5~10mm以下で良性のポリープと診断された場合は、日帰り手術として切除当日にご帰宅していただいております。それより大きなポリープを切除した場合は、経過観察目的に1泊の入院をしていただいております。誤嚥性肺炎は食べ物や飲み物が誤って気管に入り、唾液と一緒に口の中の細菌が肺に入ることで起こります。治療は、抗生剤を使用して炎症を抑えると共に、嚥下訓練を行い、再発を防ぐことを目指します。当院はケアミックス病院として一貫した医療を提供しています。病状に応じて療養病棟へ移り、回復を支援するため、全国と比較し、平均在院日数は長くなります。胆管結石や胆管炎に対しては、内視鏡的ステント留置術や胆管が十二指腸とつながる十二指腸乳頭部の切開術および砕石術を内視鏡を用いて行っております。胃の早期悪性腫瘍に対しては、内視鏡的切除を行い、早期退院(5日程度)を目指します。腎または尿路の感染症は高齢の方に多く、内科においては抗生剤投与を行い保存的治療に努めております。
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 70 4.24 3.07 2.86 75.66  
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 67 27.72 17.33 0.00 85.27  
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 63 4.70 4.18 0.00 74.94  
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 36 24.94 16.40 2.78 85.50  
050050xx9920xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 33 3.03 3.27 0.00 75.12  
循環器系では。狭心症、虚血性心疾患の割合が一番多く、カテーテルを使用した検査・手術を行っております。次いで多いのが心不全で慢性疾患の患者さんが悪化する事で繰り返し入院されています。より良い日常生活の復帰に向けて心臓のリハビリテーションも行っております。70歳よりやや高齢の方に多く認められます。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 手術なし 11 2.91 9.83 0.00 7.91  
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1 あり - - 2.10 - -  
0400801199x0xx 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし - - 5.61 - -  
030270xxxxxxxx 上気道炎 - - 4.71 - -  
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 6.38 - -  
小児科で多い疾患は、脱水症、食物アレルギー、気管支炎の疾患等の患者さんが多くみられます。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 46 6.52 4.54 0.00 74.07  
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 27 7.44 7.05 0.00 61.63  
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 17 17.18 14.81 0.00 72.35  
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 10 5.50 5.32 0.00 49.80  
060035xx99x6xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 6あり - - 4.64 - -  
外科で最も多い疾患は鼠径ヘルニアです。次いで胆のう炎等、結腸の悪性腫瘍、虫垂炎、腸閉塞の順となっております。腹腔鏡を使った侵襲の少ない手術を積極的に行っております。必要に応じて入院もしくは通院で化学療法を併用した治療を行っております。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 81 54.60 25.29 4.94 84.30  
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 37 45.41 19.16 5.41 83.97  
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 19 41.05 21.38 0.00 76.63  
160980xx99x0xx 骨盤損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 18 53.44 19.30 5.56 82.67  
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 16 38.13 18.76 0.00 64.88  
当院では高齢者や施設入所者の転倒による外傷が多く、早期ADL回復を目指して積極的に手術および術後リハビリテーションを行っています。圧迫骨折や上肢の骨折など、保存的治療で対応可能な場合でも、独居者や日中独居等の家庭事情で外来通院治療が困難な場合も多くみられます。その点、当院は急性期病棟・包括病棟・回復期リハビリテーション病棟それぞれを備えるため、シームレスに機能回復を獲得し、自宅退院を目指すシステムを構築し、各患者さんのニーズに対応しています。そのため平均在院日数が長くなっています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 21 8.62 7.99 4.76 73.19  
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 16 20.06 9.83 0.00 82.50  
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 15 6.80 4.67 0.00 77.40  
010060xx99x21x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 あり 11 66.09 30.25 18.18 84.00  
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 10 38.20 18.68 0.00 69.70  
頭部外傷や脳卒中などの急性期疾患を中心に診療していますが、パーキンソン病などの慢性期疾患にも対応しています。脳神経外科医が常時在院しており、24時間のホットライン体制をとっています。脳卒中に対するSCU(脳卒中専用ベッド)を設置し、脳卒中の急性期に治療を集中的に行うことによって脳卒中後の機能回復に貢献できるよう努めています。急性期治療の後は可及的に自宅復帰を目標に回復期リハビリテーション病棟等でリハビリを行っています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 35 35.86 20.78 5.71 87.20  
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 20 52.10 16.89 0.00 75.10  
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 19 41.68 13.66 5.26 83.42  
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 18 5.17 4.67 0.00 77.50  
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 17 55.65 16.94 0.00 78.71  
脳神経内科では脳や脊髄、神経等の疾患を取り扱います。めまいといった前庭機能障害が一番多く、パーキンソン病、脳梗塞、てんかん、認知症といった疾患も診察しております。また脳神経内科医による「物忘れ外来」や「頭痛外来」といった専門外来(予約制)を行っております。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 46 3.00 2.45 0.00 74.43  
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし 23 6.13 6.81 0.00 77.39  
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 18 12.17 13.66 0.00 81.44  
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病 なし 10 5.20 5.16 0.00 60.30  
130100xxxxx40x 播種性血管内凝固症候群 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし - - 25.32 - -  
泌尿器科では一番多い疾患は前立腺癌の確定診断の為の生検でした。後日結果に応じて投薬・手術等の判断を行います。次に多かったのが腎盂腎炎・前立腺炎といった感染症です。膀胱悪性腫瘍に関しましては内視鏡による膀胱内の腫瘍を摘出や抗がん剤の治療を行います。上部尿路疾患は内視鏡による砕石術等を行います。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
  初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 80 - - - - - 1 8
大腸癌 14 - 21 24 - - 1 8
乳癌 - - - - - - 1 8
肺癌 - - - - - - 1 8
肝癌 - - - - - - 2 -

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

5大癌の患者さんの人数を、初発(UICC病期分類別)・再発に分けて分類しております。UICC分類とは、国際対がん連合によって定められた病期分類で、原発巣の大きさと進展度、所属リンパ節の転移状況、遠隔転移の基準によって各癌をⅠ期(早期)~Ⅳ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。不明とはステージが特定できない場合で、再発とは当院・他院関係なく初回治療が完了後、当院で患者さんを診察した場合や、がん寛解後に局所的に再発・再燃・遠隔転移をきたした場合を指します。当院では、胃癌・大腸癌の患者さんを多く診察しております。早期の方から病期が進行している方、再発の方まで、幅広い患者さんに対し病態や社会的背景を踏まえて、手術・抗がん剤・緩和ケア治療等、総合的な治療を行っております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
  患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 21 11.33 52.19
中等症 90 25.78 80.04
重症 17 41.41 82.71
超重症 10 34.90 87.80
不明 - - -
市中肺炎とは、通常の社会生活を送っている人に見られる肺炎です。重症度はA-DROPスコアを用いて評価します。当院は中等症が多く、全体の約78%を占めます。主に抗菌薬治療を行いますが、合併症や廃用症候群などの予防を目的に出来るだけ早期からリハビリテーションを行います。
(A-DROPスコアは以下の通りです。A:男性70歳以上、女性75歳以上、D:尿路窒素(BUN)21mg/dl以上又は脱水有り、R:経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2) 90%以下(PaO2 60torr以下)、O:意識障害有り、P:血圧(収縮期)90mmHg以下の所見による重症度評価基準が有り、該当1つにつき1点で、全て該当すれば5点となります。スコア0を軽症、1~2を中等症、3を重症、4~5を超重症と評価します。)
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 95 62.46 78.77 7.63
その他 23 41.22 78.65 0.85
脳梗塞の入院患者では発症から3日以内の急性期脳梗塞で治療を要するものが多く、その他では一過性脳虚血発作の精査を要するものが多かったです。発症から4.5時間以内であればt-PA静注療法を積極的に施行しています。脳主幹動脈の閉塞を伴う場合には経皮的血栓回収療法を施行しています。脳卒中ケアユニットを設置し、急性期脳卒中治療を専門的かつ集中的に行っています。急性期治療後は回復期リハビリテーション病棟に移動し、再発予防を行いながら機能回復を図っています。在院日数は長くなる傾向にありますが、脳卒中の急性期から慢性期に欠けてシームレスな医療を展開できるのが当院の強みです。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 97 1.39 4.64 0.00 72.38  
K6532 内視鏡的胃,十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術) 77 0.01 4.10 0.00 75.65  
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 49 2.67 8.96 2.04 79.12  
K654 内視鏡的消化管止血術 27 2.85 17.37 0.00 78.48  
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 19 6.11 12.26 0.00 75.95  
大腸ポリープに対しては、積極的に内視鏡的切除術を行っておりますが、5~10mm以下で良性のポリープと診断された場合は、日帰り手術として切除当日にご帰宅していただいております。それより大きなポリープを切除した場合は、経過観察目的に1泊の入院をしていただいております。胆管結石や胆管炎に対しては、内視鏡的ステント留置術や胆管が十二指腸とつながる十二指腸乳頭部の切開術および砕石術を内視鏡を用いて行っております。胃の早期悪性腫瘍に対しては、内視鏡的切除を行い、早期退院(5日程度)を目指します。上下部消化管出血に対しては、主にクリップを用いた機械的止血法や電気メスを用いた熱凝固法で止血術を積極的に行っております。
循環器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 37 1.97 7.76 0.00 77.81  
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他のもの) 36 2.61 7.61 2.78 75.00  
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの) 18 0.17 17.56 0.00 77.56  
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 12 15.17 16.67 0.00 80.42  
K5462 皮的冠動脈形成術(不安定狭心症に対するもの) - - - - -  
循環器科では狭心症・心筋梗塞・末梢動脈疾患に対しカテーテル治療を積極的に行っています。昨年も同様に最も多かったのが経皮的冠動脈ステント留置術です。徐脈性不整脈に対して永久ペースメーカー移植術を行っております。長期経過観察で電池寿命によるペースメーカー交換術も行っております。その他に経皮的冠動脈ステント留置や冠動脈形成術は急性心筋梗塞や不安定狭心症に対したものも多数行っております。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 36 1.61 3.67 0.00 72.64  
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 30 1.30 10.90 0.00 63.20  
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 18 2.11 13.78 0.00 72.78  
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 11 2.09 4.73 9.09 79.55  
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 10 0.90 3.60 0.00 49.80  
外科では、ヘルニア手術が最も多く、胆のう炎や胆石症などの胆囊疾患に対する胆囊摘出術・結腸悪性手術等が続いています。腹腔鏡で使用されることが多く、患者さんの負担軽減に努めています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 59 1.92 49.80 1.69 83.14  
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 44 1.55 39.95 0.00 72.41  
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 42 2.69 46.90 7.14 83.74  
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 39 2.97 29.15 0.00 62.23  
K0731 関節内骨折観血的手術(肩,股,膝,肘) 17 2.76 38.76 0.00 74.53  
当科では、高齢者の四肢骨折、続いて交通外傷による骨折手術が多いのが特徴です。また股関節・膝関節の人工関節手術も増加傾向です。またスポーツ外傷・障害に対する膝関節鏡手術にも力を入れております。いずれも、良好な機能回復と社会復帰を目指すため、十分な術後リハビリテーションを行って頂けるよう心がけています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 22 0.73 27.68 0.00 80.00  
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) - - - - -  
K181-2 脳刺激装置交換術 - - - - -  
K1641 頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの)(硬膜外のもの) - - - - -  
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの)(脳内のもの) - - - - -  
頭部外傷による頭蓋内血腫および出血性脳卒中に対する開頭頭蓋内血腫除去術、脳主幹動脈閉塞を伴う重症虚血性脳卒中に対する経皮的血栓回収療法などの急性期治療に加え、脳卒中との鑑別を要する慢性硬膜下血腫に対する手術やパーキンソン病などに対する脳刺激装置の維持手術を行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 23 1.43 3.70 0.00 77.39  
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 11 0.82 25.55 0.00 78.82  
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 10 1.00 3.20 0.00 60.30  
K7983 膀胱結石,異物摘出術(レーザーによるもの) 10 1.20 10.20 0.00 73.80  
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 - - - - -  
泌尿器科では、最も多かったのは内視鏡使用による膀胱悪性腫瘍手術です。次いで尿管結石をレーザーを使用して取り除く手術でした。多くは内視鏡を用いた手術を行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 23 0.72
180010 敗血症 同一 - -
異なる 19 0.59
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 10 0.31
異なる - -
播種性血管内凝固症候群は何らかの原因で、血管の様々な場所で血液が固まってしまい、この微小血栓による多臓器不全と出血症状を引き起こす疾患です。原疾患も重篤であることが多く、入院契機病名は原疾患になることがほとんどです。
敗血症はもともとの感染部位から全身・血液内に細菌感染が拡大し、血圧低下(ショック)や腎不全・呼吸不全・意識障害などの臓器障害を引き起こす疾患です。原疾患によらず搬入早期、数時間以内に広帯域抗生剤投与を目指しています。
("入院の契機"とは、入院にて治療する必要があると判断する元となった病名です。"同一" とは入院の契機となったものが播種性血管内凝固症候群、敗血症、その他の真菌症によるもので、"異なる" とは、入院の契機となった病気の併発症として播種性血管内凝固症候群、敗血症、その他の真菌症が生じたものです。)
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
356 286 80.34
肺血栓塞栓症は主に下肢に生じた深部静脈血栓が剥離し肺動脈を閉塞する重篤な疾患です。低酸素、低血圧、最悪心停止を来します。整形外科を始めとした各種手術の大きな合併症としても重要です。当院では肺血栓塞栓症予防マニュアルを策定し、手術同意書作成時に印刷されるフローチャートに従い漏れの無い対策を図っています。深部静脈エコーも積極的に行っています。リスク分類に従い下腿弾性ストッキングの着用・フットポンプ の装着・抗凝固薬投与・ 下大静脈フィルター留置などを行います。低リスクの場合にも下肢運動、早期離床 を促します。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1188 1061 89.31
細菌感染で菌血症が疑われる場合、原疾患に由来する喀痰や尿・創部等の培養以外に血液培養を行います。血液は本来無菌的検体であり培養結果の信頼性は高いのですが、採血時の皮膚からの汚染の可能性が完全には否定出来ず、2箇所からの採取により信頼性を高める必要があります。状態が悪い患者さんが多いことも有り採血困難のため一箇所のみの場合も生じますが、適切な消毒を行い信頼性を高める努力をしています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
270 225 83.33
耐性菌発生予防や副作用予防のため抗菌薬の適正使用が求められています。当院では広域スペクトル抗菌薬使用に際し、薬剤師の許可を要する体制をとっており、投与量についても医師に対し助言を行っています。治療経過は感染対策チームが把握し、薬剤変更の提案を、チームないし薬剤師から行います。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
69667 112 1.61
当院における転倒・転落発生率となります。分母は、期間内の入院患者延べ人数、分子は退院患者で転倒・転落が発生した件数になります。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
- - -
当院における転倒・転落によるレベル3b以上の発生率となります。分母は、期間内の入院患者延べ人数、分子は退院患者で転倒・転落によるレベル3b以上の発生件数となります。
昨年度の当院発生件数は『0(ゼロ)』となっており、対策として院内に転倒・転落委員会を立ち上げ、定期的なカンファレンスにて問題点をあげ、速やかに現場へフィードバックしています。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
472 464 98.31
手術部位の感染は、入院期間延長及び入院医療費増額の原因となります。手術部位感染予防のため、手術開始直前の抗菌薬点滴が重要となります。
当院では全身麻酔手術で予防的抗菌薬投与が実施された手術のうち、98.31%の手術が手術開始1時間以内に予防的抗菌薬投与を実施しております。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
- - -
当院のd2(真皮までの損傷以上)褥瘡新規発生率は0.01%となっております。
高齢化にて低栄養・活動低下の患者さんが増えており、入院期間長期化の原因となります。
当院は褥瘡・スキンケア担当看護師(特定行為研修終了者)を配置し、専任医師との連携にて細やかな対応が出来る環境を整えております。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
2540 2090 82.28
早期に低栄養リスクを評価し適切に介入することで、合併症や感染症の発症リスクを逓減できます。
また免疫力を高め創傷治癒も促進し、結果として入院期間の短縮、予後改善につながります。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
69667 6665 9.57
身体拘束は制限の程度が強く、また二次的な身体障害が生じる可能性があるため、代替方法が見出されるまでのやむを得ない処置として行われる行動の制限であり、安易な身体拘束は行わず、出来る限り早期に他の方法に切り替えるよう努めなければならないものとされています。
出来る限り実施率は低い方が理想ですが、安全確保のため一時的に拘束が必要な場合があります。
更新履歴
2025/9/29
令和6年度京都きづ川病院病院指標を公開。