京都府城陽市の京都きづ川病院 京都中核の病院として、診療機能充実、地元医療機関との連携を目指します。

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頭痛外来

頭痛外来

【頭痛外来とは】

頭痛には、頭痛そのものが疾患である「一次性頭痛」とくも膜下出血や脳腫瘍などほかの疾患に起因する頭痛である「二次性頭痛」があります。片頭痛に代表される一次性頭痛では、患者さんは日常生活に支障をきたすような慢性頭痛に悩まされているにも関わらず、医療機関を受診していなかったり、受診したことがあっても「二次性頭痛の除外」のみを実施され、一次性頭痛に対しての適切な治療を受けておられない場合があります。頭痛外来では、二次性頭痛を除外したうえで一次性頭痛患者さんに適切な治療を受けていただくことを目的としています。

 

【主な対象疾患】

片頭痛

・頭の中の血管を取り巻く三叉神経という痛みを伝える神経が刺激されることで生じる頭痛です

・ズキズキとした痛みが4-72時間続きます

・若い女性に多く、吐き気や嘔吐を伴うことがあり、ひどい時には寝込みます

・片頭痛専用の鎮痛剤や予防薬で治療します

 

緊張型頭痛

・首や肩の筋肉が緊張することで生じる頭痛です

・頭全体が締め付けられるように痛みます

・慢性的であれば、毎日~ほぼ毎日痛みます

 

群発頭痛

・20-40歳の男性に多い頭痛です

・15-180分程度、いつも同じ片側の眼の奥が痛みます

・非常に強い痛みでのたうち回ることもあります

・眼の充血や流涙、鼻づまり・鼻水を伴います

・ほぼ毎日決まった時間に起こり、数週間から数か月続きます

 

【片頭痛の治療】

 頭痛発作時に実施する「急性期治療」と頭痛が起きないようにする「予防治療」を組み合わせて治療します。

 急性期治療には、アセトアミノフェンや非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)などの一般的な鎮痛薬もある程度有効ですが、片頭痛専用の鎮痛薬であるトリプタン製剤が有効です。アセトアミノフェンやNSAIDsはドラッグストアでも入手可能ですが、トリプタン製剤は病院でしか処方できません。

 予防治療は、毎日服用することで頭痛回数を減らし、頭痛の重症度や持続時間を軽減させ、更に急性期治療薬への反応も改善させます。月に2回以上の片頭痛発作がある患者さんや生活に支障をきたす頭痛が月に3日以上ある患者さんは、予防治療を考慮したほうが良いとされています。また、鎮痛薬の飲み過ぎによる「薬物の使用過多による頭痛」にも予防薬は有効とされています。

 

【片頭痛の予防薬】

 β遮断薬やCa拮抗薬などの心疾患に対して使用する薬剤や一部の抗てんかん薬、抗うつ薬には、片頭痛の予防効果があることから、片頭痛の予防薬として使用されます。また、2021年から片頭痛の予防目的に開発された注射薬が日本でも使用可能となりました。脳神経内科や脳神経外科などの専門医のいる医療機関でしか投与できない注射薬ですが、当院では使用可能です。

 

【命に関わる恐れがある頭痛】

・突然の激しい頭痛

・発熱や悪心、嘔吐を伴う頭痛

・手足の麻痺やしびれ感を伴う頭痛

このような頭痛は、くも膜下出血や脳出血、脳腫瘍、髄膜炎など命に関わる頭痛の可能性がありますので、頭痛外来を待たずにすぐに受診してください。

 

【頭痛外来の予約・お問い合わせ】

頭痛外来:毎週火曜日午後

担当医:脳神経内科 部長 結城奈津子

ご予約・お問い合わせ:0774-54-1111(予約受付:9-14時)